DSC_4692a
2014年10月8日撮影

  今月8日の皆既月食について報告します。

  2011年の皆既月食は、皆既時に見えなかったのと望遠レンズがなかったことから撮影に失敗しました。

  今年はリベンジ(文字通りに受け取ると復讐という恐ろしい意味だが)の意味も込めて、万全の準備で臨みました。

DSC_4627a
18:24 まだ3割程度の欠け。

DSC_4692a
19:01 約6割~7割欠ける

DSC_4699a
19:06 さらに欠ける

DSC_4733a
19:31 皆既食

  安いミラーレンズでの撮影でしたが、写りはまあまあ良かったと思います。課題は、望遠になるほど風の影響を受けるため、風の影響を軽減することです。

  また、安さの代償としてピントをあわせるのがかなり難しかったです。70-200mmのほうが価格では10倍近くしますが、やはりそちらの方が写りだけでなく操作性も重視されており、価格の違いを実感させられました。

DSC_4739a
皆既食時の全景(場所:札幌市旭山記念公園)

  市街地に近いこともあり星空がはっきりと見えるということはありませんでしたが、確かに、満月の状態に比べればかなり星空が見えました。

  この近辺はとにかく夜の空が明るく、自宅周辺と比較してもかなり街灯の影響を受けています。自宅付近で星がよく見える日に夜空を撮影すると、夏なら一応天の川も写り、5等星くらいまでは目視でも確認できます。
  しかし、上の写真を撮影した場所だと、写真でも精々4~5等星くらいが限界です。目視だと4等星すら怪しいです。

  星の見え方を測定する指標としてペガススの四辺形(秋の四辺形)を利用する方法があります。市街地のような明るい場所や明るい月の近くでは四角形の中に1つも星が見えません。

  郊外や中小都市など少し暗い場所では2~3個位見え、明るさの目安は4.5~5等星です。天の川が見えるかどうかは微妙なレベルです。

  さらに暗い場所では四角形の中に10個程度見え、明るさの目安は5~6等星程度です。このような場所では天の川が見えると思います。

  非常に暗い場所では四角形の中に数十個の星が見え、6等星以上となります。本来であれば、このような場所で天体観測を行うのが理想ですが、残念ながら日本にはこのような場所があまりありません。

  ネット上には光害マップなるものもあり、それで月が出ていない時の夜空の明るさを知ることもできます。天体観測をしたいとか、星雲・星団の写真を撮りたいとか、あるいは旅行場所の選定などに役立つと思います。

  節電志向やLED照明の普及などで照明関連のエネルギー消費が減ることが期待できますが、その一方で「明るすぎる市街地」についても少し考える必要があると思います。

  あとは、過剰照明・過剰広告をなくしていく必要もあると思います。必要以上の明るさは、光害による天体観測への悪影響をもたらすだけでなく、安全上の理由やエネルギー問題を考える上でも大きな問題となります。

  照明に限らず、我が国は景観というものに対してあまり関心がないということも、問題点の一つとしてあげられると思います。人それぞれ色々な考えがあると思いますが、少なくとも無秩序に、行き過ぎた商業主義を象徴するかのごとく広告や派手な看板が多数設置されるような景観は、少なくとも心を安定させるようなものではありません。

  今でこそ、原発事故を経て節電への関心が高まり、過剰な照明を抑えるような動きが強くなってきました。エネルギーの節約は勿論のこと、「星が見える、きれいな夜空」を取り戻すためにも、このような動きを今後続けていく必要があると思います。